◆受験料の免除は対応が分かれる
今年、その日大以上に大きく志願者を減らしたのが10位の中央大だ。減少率は19%(約1万5千人減)で、上位20大学で最大の下げ幅となった。
中央大の入試課によると、コロナ禍の受験生への影響などを考慮し、昨年は一般入試で同一学部の共通テストを利用したり、外部の英語検定試験を利用したりする場合の受験料を免除した。また、法学部の3教科型と4教科型を併願する場合も、いずれか一方の検定料を無料にしていた。
今年度入試から、こうした受験料の免除をなくして有料としたことが志願者減につながったのでは、という。
ただし、入試課の担当者は「受験料は他大学と同水準で、受験者そのものの数である実志願者数は昨年より増えている」と話している。
受験料の免除はのべ志願者数を増やし、大学の知名度アップにもつなげられる一方、大学にとっては大きな収入源の一つを減らすことでもある。今後も、各大学で対応が分かれそうだ。
コロナ禍の出口はまだ見えない。来年こそは、受験生が受けたい大学を自由に受け、勉強の成果をのびのび発揮できるようになっていてほしい。(河嶌太郎)
※週刊朝日 2022年3月18日号