「在宅で自分の生活リズムに合わせてできるのがメリット。APDは就寝中に終わるので、治療の体感時間が短いのです。ただ、CAPDも1日1~2バッグの少量から始めることが可能で、セッティングはそう負担になりません。どちらにするかは患者さんの生活スタイルなどを考慮して医療者とともに決めてもらうことになります」(櫻田医師)

「高齢者がPDを導入する場合はCAPDのほうが簡単だと考えています。ただ、認知機能が落ちてくると管理が難しくなるので、家族に手伝ってもらうことを前提にAPDに移行することも。APDなら機械のセッティングと終了時、1日2回のサポートですみます」(川西医師)

 APDには遠隔管理システムがついているものもあり、医師が遠隔で治療内容を設定したり、患者の透析状況をオンラインでチェックしたりできる。

 病気が進行し、毒素の除去が十分にできなくなったなどの場合はPDだけでは治療が難しく、併用療法か血液透析に移行する。

 日本の透析医療は世界一といわれ、長生きの患者も多い。10年先のことも考えながら、納得のいく療法を選択してほしい。

ランキングの一部は特設サイトで無料公開しているので参考にしてほしい。「手術数でわかるいい病院」 https://dot.asahi.com/goodhospital/

【取材した医師】

土谷総合病院 副院長 川西秀樹医師
聖マリアンナ医科大学病院 腎臓・高血圧内科 病院教授 櫻田 勉医師

(文/狩生聖子)

※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より

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