そう感じた人は多かったようで、日本でも各自治体や企業が、難民を支えると名乗りを上げだした。そのためにかかる費用の寄付も集まりだしている。
それにしてもこの記事によれば、「1982年の制度導入以降、8万5479人が申請したが、認定は841人だけだ」という。日本で難民申請は難しいと知っていたが、これほどまでとは知らなかった。それでも、
「ウクライナからの避難民受け入れを巡っては、法務省や外務省は慎重だったが、首相官邸が押し切った」
というから、ここは岸田首相を応援するよりない。
そして、彼らが命からがら日本へやって来たら、誠心誠意、優しくありたいと思う。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2022年3月25日号