アマチュア時代に世代のトップランカーとして輝いた藤原、根尾だがプロの世界で力を発揮しきれていない。藤原は好調の期間が続かないのが課題で、昨年は78試合出場して打率.217、5本塁打、22打点、7盗塁。根尾も打撃が課題で72試合出場して打率.178、1本塁打、16打点、0盗塁と殻を破り切れない。今年の春季キャンプでは打撃フォームを土台から作り直し、オープン戦で打率.304と結果を残して開幕1軍の切符をつかんだ。

 プロ野球の担当記者は今回の「幻の侍ジャパンメンバー」について、こう語る。

「栗山監督らしい人選だなと感じましたが、侍ジャパンは育成の場ではないので根尾、藤原を選出したことに疑問が残りました。チームで結果を残した選手たちの中でも選ばれるかわからない。日の丸をつけることはそれぐらい狭き門で価値があることだと思うので、親善試合でも1軍で活躍している若手を招集してほしいとは感じました」

 一方である球団のコーチは栗山監督の考えを称賛する。

「絶妙なバランスの陣容だと思いますよ。根尾、藤原は控えに回る可能性が高いが、年齢が近い選手たちとプレーすることで大きな刺激を受けるでしょう。個人的には日本ハムの清宮(幸太郎)もこの中に入れてほしかったです。波紋を呼ぶと思いますがそれぐらい育成重視のメンバーでも良かった。実績のない選手は居心地が悪いかもしれませんが、それぐらい期待されているんだよというメッセージになる」

 実現はしなかったが、根尾、藤原は侍ジャパンに選ばれたという意識を持ってシーズンで大きな花を咲かせてほしい。(安西憲春)

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