日本ハムは開幕戦から投手を多く使って得点を防ぎに行った。それ自体は悪いことではない。ただ、投手を使えば使うだけ、失点のリスクも生まれる。全員調子が良いわけではない。変幻采配をすると、選手が感じ取る明確な役割も見えにくくなる。準備もしづらい。その点をどう考えるかだろう。ただ、それよりも打線が投手を楽にする試合を1試合でも多く作ってやること。いつもロースコアの戦いでは投手が消耗してしまう。

 阪神も開幕から連敗した。守護神不在は指摘されていたが、緊急補強をしても、なかなか実戦投入まで時間がかかる。守護神がいないチームは優勝争いもままならない。開幕につまずいた球団が立て直すことは容易ではないが、まだ始まったばかり。1カ月、2カ月かかるかもしれないが、まずは勝率5割を目指して巻き返してもらいたい。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2022年4月15日号

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東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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