
放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は烏鶏庵の「烏骨鶏かすていら」を取り上げる。
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今春、テレビにもラジオにも大きな改編があったことは、読者の皆さんもよく御存知だろう。
視聴率や聴取率が決して低いワケではない番組や、永久に続くと思われていたような長寿番組が「まさかの」終了。大物MCの卒業も相次いだ。
本来なら、各プロデューサーは「せめてものはなむけに」と盛大な打ち上げを計画したハズである。だが、コロナのせいで、スタジオや前室でのセレモニーにも人数制限があったり、記念品や花束の手渡しもNGだったり。
出演者への感謝の意をどう表せばいいのかは、プロデューサー陣共通の悩みだったと思われる。
2017年4月にスタートした夕方の生ワイド、『斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!』(文化放送)も3月25日、リスナーに惜しまれつつ幕を閉じた番組の一本だ。
茂木健一郎氏、和田秀樹氏、小西克哉氏、姜尚中氏、金子恵美氏ら、テレビの報道番組でもおなじみの論客を曜日コメンテーターに据えていた。なかでも俳優の石田純一さんは、コロナ感染から、娘・すみれさんの結婚、息子・いしだ壱成さんの離婚まで、出演中もっとも話題を振りまいたコメンテーターのお一人。
その石田さんが「美味しい、美味しい」と、その場で開封して召し上がっていたのが『烏鶏庵』の「焼印入りかすていら」だった。

なかなか卵を産まない分、旨味が凝縮され、鮮やかな黄金色をした烏骨鶏卵。石川県の自社農場で丁寧に育てられた烏骨鶏の卵は、天からの授かり物という意味を込めて「天来烏骨鶏」と名付けられている。
強い弾力をもち、濃厚な味わいが広がる烏骨鶏卵を使用した専門店ならではの「かすていら」のラインナップは、「プレーン」「抹茶」「金箔」「焼印入り」など進物の最適品。
そして個包装の「かすていら」「バームクーヘン」「プリン」などの詰め合わせは、喜ばれる差し入れ品として近年、人気が急上昇していたモノである。
果たして『~SAKIDORI!』スタッフが出演者のために選んだのが「感謝」という焼印が入ったモノと「金箔」の2本セット。
美味しいモノをたくさん知っていて、出演にあたり、毎回あらゆる差し入れを持参した石田純一さんをも満足させた『烏鶏庵』の「かすていら」。贈り物リストに加えたい。
山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める
※週刊朝日 2022年4月15日号

