AERA2022年4月18日号より
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 新規感染者数の減り方が鈍くなっている。一因は、これまでのウイルスより感染の広がる速度が速いオミクロン株BA.2の流行とされる。AERA 2022年4月18日号から。

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 新型コロナウイルス第6波の新規感染者数は2月にピークを迎えた後、減少した。ところが3月下旬になり、減り方が鈍ったり、再び増え始めたりしている地方がある。

 東京都の4月4日までの新規感染者数は1週間平均で7607.4人と、前週(6565.0人)の115.9%だった。前週比が100%を超えるのは7日連続で、感染者数が増えたのがわかる。5日、6日と前週より減ったものの、再び減少傾向に戻るかどうかは不透明だ。

 都の新型コロナウイルス感染症モニタリング会議は、3月31日、総括コメントを発表した。

「新規陽性者数が増加しており、感染の再拡大の危険性が高い。年度末前後のイベントによる人の移動、接触機会の増加や、オミクロン株BA.1系統からBA.2系統への置き換わりなどによる急激な感染の再拡大に警戒する必要がある」

「BA.2」は、昨年11月に南アフリカとボツワナで最初に見つかったオミクロン株の仲間だ。オミクロン株は国際的な分類法により、「B.1.1.529」に分類される。この変異株には、変異の位置が少しずつ異なる4系統がこれまでに見つかっており、「BA.1」「BA.1.1」「BA.2」「BA.3」と分類されている。

 当初はBA.1とBA.1.1が主流だったが、2022年に入り、世界的にBA.2への置き換わりが進んでいる。世界保健機関(WHO)によると、3月22日までの約1カ月間で、各国から新たに遺伝情報が登録された新型コロナウイルスのうち85%以上がBA.2だった。

5月1週には9割超

 国内でもBA.2への置き換わりが進みつつある。東京都健康安全研究センターによると、3月31日時点で都内のウイルスの52.3%がBA.2だった。

 厚生労働省の専門家会議で、3月30日、国立感染症研究所が発表した資料によると、民間の検査会社の検査結果を基にした推計では、4月の第1週で国内の新型コロナウイルスの約6割がBA.2に置き換わり、5月第1週には9割超が置き換わると予想されるという。

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