林:だからたぶんどんな役でもできますよ。
加藤:ありがとうございます。
林:ちょっとイヤな役もやってくださいよ。
加藤:イヤな役は進んで挑戦したいです。
林:加藤さんみたいにあれだけの人気者がこんなに着実に成長してるってすごいことですよ。
加藤:周りのおかげです。学校の友達が僕を持ち上げるような人たちだったら、もっとおごっていたかもしれないですが、そういうタイプではなかったですから。僕個人としては、いまだに自分が嫌いな人間なんです。
林:自分が嫌いな人間?
加藤:学生時代からずっとマイナス思考で、ネガティブな学生だったんです。
林:そうなんですか。ぜんぜんそんなふうには見えないけど。ずっと芸能界にいるわりに、その臭みがまったくなくて、これはご両親の教育のたまものだと思って感心しちゃいました。
加藤:そんなこと両親が聞いたら喜びます。
林:きょうはお会いできてうれしかったです。「レ・ミゼラブル」から始まって、六本木歌舞伎で二人のお兄ちゃん(市川海老蔵と中村獅童)にイジられた姿を見た私にとっては感無量でした。
(構成/本誌・唐澤俊介 編集協力/一木俊雄)
※週刊朝日 2022年8月5日号より抜粋