――幼い頃からエンターテインメントが大好き。ドキュメンタリーや旅番組、ドラマなら恋愛、サスペンス、ミステリー、ヒューマン……、ジャンルを問わずなんでも見ては刺激を受けているという。1月期の主演ドラマ「ダメな男じゃダメですか?」(テレビ東京系)では、主人公が嘘をつくときに必ず眉を触るという心理学的なアプローチを自ら演出家に提案して、役作りに取り組んだ。演技のために日常的にアンテナを張って情報をインプットしている。

映画やテレビドラマなど出演作が相次ぐ。海外でも人気だが、本人はその人気に実感がないという(写真 大森直 hair & make up KOHEY styling Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.INC) 
costume Zegna)
映画やテレビドラマなど出演作が相次ぐ。海外でも人気だが、本人はその人気に実感がないという(写真 大森直 hair & make up KOHEY styling Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.INC) costume Zegna)

■監督の過去作で勉強

町田:心理学はそんなに知識があるわけではありません(笑)。ただ、自分自身、考えながら話すときに手を動かしがちというクセがあるので、どうしてだろうなと思って調べてみたんです。たまにそうやって自分や他人を見て気になることは調べています。映像作品については好きだから見ているのと、仕事として見ているのと半々くらい……。いや、趣味で見ているほうが大きいかもしれないです(笑)。次に一緒にお仕事させていただく監督さんの過去作を見ることはよくあります。活躍されている監督や俳優の最初の作品を見ると、そこに一番情熱が注がれているからその人をよく知ることができるという話を聞いたんです。なかなか時間が取れないときもありますが、なるべく見るようにしています。

――町田自身が俳優という仕事を通して伝えたい思いや表現したいことは何だろう。

町田:作品それぞれにテーマやメッセージがあるのでそこに共感しながら演じていますが、その時々の自分の状況、考えていることは否が応でも反映されていると思います。「今だからこそ投影できる」という作品にめぐり合えたら幸せですよね。

■将来どうなるか楽しみ

――「チェリまほ」では、主人公・安達(赤楚衛二)の恋人であり同僚の黒沢役を演じている。コメディーでありながら、人として互いを尊重し合う心、自分の思いに素直にいられることの大切さを描き、「BL」という枠組みを超えて「心があたたかくなる作品」と話題だ。

町田:包み込まれるようなやさしさがあって、思い入れの強い大切な作品です。映画ではあたたかみがさらに増しています。映画化が実現したのは、スタッフさんはもちろんドラマで出会えたすべての方、「映画化してほしい」と声をあげてくださったみなさんのおかげなので、感謝しながら撮影に入りました。現場はすごく楽しくていつも盛り上がっていたので、映像を通してそういう雰囲気も出ていると思います。

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