雅子さまを追いかけ続けて29年の白滝富美子さん(81)は、「今日は正午に自宅を出て、バスと地下鉄を乗り換え、式典の2時間前の午後2時に到着しました。最初は皇居の乾門(いぬいもん)で待っていたら、警備の人から『ここからは(雅子さまは)出ないよ』と言われ、ホテル前に移動しました」と話す。
天皇皇后両陛下は、4月13日の「日本国際賞」に出席し、およそ8カ月ぶりに外出をともなう公務に出席した。「みどりの式典」は、今年2回目の外出公務だ。
白滝さんが、雅子さまをリアルに見たのは今年2回目だという。
「私はお正月以来よ。コロナの影響で、雅子さまが外出することが減ったんです。天皇陛下、雅子さまが即位してから、天皇誕生日と新年の一般参賀がすべて見送りになって、一度も実施していないから、かわいそうですよ」
この日沿道に集まったのは、およそ10人の追っかけたち。かなり少なめだという。
「雨だし、平日の月曜だから少ないんだと思います。これが晴れた日の祭日ならもっといます。私の周りの追っかけ主婦には『雅子さまのマスクがはずれたら行きたい』と言う人が多い。やっぱり、マスクをしていると、せっかくの雅子さまの表情が見えませんから。マスクなしのほうが価値は高いの。テレビ局の人が私に『貸してくれ』と言うのもマスクなしの写真ばかり」
皇室追っかけのベテランらしく、4月29日の「昭和の日」についてはこう語った。
「昭和天皇の誕生日が4月29日なの。ゴールデンウイークの連休の一角である大事な1日だから『みどりの日』に変えて新設された」
白滝さんは「おなかがすいた」と、持ってきたパンをほおばっていた。近くにいた女性からは「おなかがすいたなんて元気がいいわね」とからかわれていた。
雨の中、午後5時35分頃、両陛下を乗せた車がやって来た。通りすぎるほんの一瞬、シャッターを切った。白滝さんも撮れたらしい。
「入りの方が明るかったからいい写真が撮れた。帰りは車内灯もついてなかったから、ちょっと暗かった。でも、久々でしたが、雅子さまの元気な顔が見られてよかった」(白滝さん)
(AERAdot.編集部 上田耕司)