天皇、皇后両陛下は18日、東京都千代田区のホテルで開かれた第16回「みどりの式典」に出席した。ホテル前の沿道には約10人の皇室追っかけたちが待っていて、記者もその中に交じって話を聞いた。
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雅子さまと天皇陛下がやってきたのは午後4時頃。警備の男性が「もうすぐ、来られます」と声をかけてくれた。とたんに追っかけたちに緊張が走る。交通量の多い道路だったが、車がピタッとまったく通らなくなった。追っかけの中から「車が通らなくなったから来る」と声が上がる。「白バイが来た」と誰かが叫び、興奮は最高潮に。白バイに先導され、雅子さまの乗った黒塗りの車がやってきた。一瞬だったが、車内の雅子さまがこちらを見て、右手を上げたのが見えた。待っていた沿道の人たちは、それぞれがスマホやカメラで撮影を始めた。
天皇ご夫妻にとっては、上皇ご夫妻から引き継いだ公務。「みどりの日」(5月4日)について国民の関心と理解を促進するための内閣府主催の式典だ。会場内では、岸田文雄首相から、植物や森林などの緑を守り育てる研究や技術開発で功績のあった人に「みどりの学術賞」が授与された。今年は、龍谷大学龍谷エクステンションセンター顧問の岡田清孝氏と、京都大学大学院の北島薫教授が授賞した。
式典の最中、外の追っかけたちは、先ほどとは反対車線に移動し、警察官の指示のもと、工事現場にある赤い三角コーンと棒で急ごしらえした狭いスペースの中で待っていなければならなかった。そばには警察官の白い自転車が駐輪されていた。
雅子さまの帰りを待っていると、急に雨が降り出してきた。雨の中、傘をさして1時間半待ち続けた。薄着だったため、ぬれて寒い。都内からやって来たという女性はカメラは持たず、スマホで撮影していた。
「スマホで動画を撮っているんです。YouTubeにアップするのではなく、個人の楽しみです。今日は、雅子さまは緑の帽子に緑の洋服ですね。『みどりの式典』にちなんだからではないでしょうか」