※写真はイメージ(gettyimages)
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 堂本光一主演の「SHOCK」シリーズは4月9日から「Endless SHOCK」の配信が始まり、4月10日からは「Endless SHOCK -Eternal-」が東京・帝国劇場で幕を開けた。同時期に二つの作品を上演する異例の試みだ。AERA 2022年5月2-9日合併号から。

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 KinKi Kidsの堂本光一が主演を務めるミュージカルシリーズ「SHOCK」は、2000年の公演から始まった。当時、堂本は21歳、帝国劇場史上最年少の座長だった。

 以来、SHOCKは20年以上にわたり上演され、20年には作・構成・演出・主演を務める堂本光一がその功績で第45回菊田一夫演劇賞大賞を受賞した。21年までの通算上演回数は1851回にものぼる。

 20年はコロナ禍により上演中止を余儀なくされたが、インスタグラムでライブを行ったり、無観客で撮影した映像を映画「Endless SHOCK」として映画館で上映したりするなど、さまざまな試みを続けてきた。

 そして、22年、「SHOCK」はまた進化を遂げる。「Endless SHOCK」本編を新キャストと共に無観客で配信し、20年にニューノーマルの状況下で打ち出したスピンオフ「Endless SHOCK -Eternal-」を東京・帝国劇場で上演した。同時期にふたつの「SHOCK」を発表したのだ。

「SHOCK」には、故ジャニー喜多川氏がエターナル・プロデューサーとしてクレジットされている。彼のモットーであった「Show must go on!」がそのまま、作品に通底するテーマでもある。

 4月9日に配信がスタートした「Endless SHOCK」本編は、繁栄と衰退を繰り返すショービジネスの中心であるニューヨーク・ブロードウェーで、荒波に揉まれながら頂点を目指す若きエンターテイナー・コウイチを主人公にした物語だ。

ダイナミックな殺陣

 帝国劇場での公演では幼なじみでありライバルでもあるショウリをSexy Zoneの佐藤勝利が、コウイチを擁するカンパニーのオーナーを前田美波里が、オーナーの娘・リカを綺咲愛里が演じている。

 コウイチとショウリの気持ちがぶつかり合う、ダイナミックな殺陣は必見だ。激しさの中にも美しさがあり、見ている側も息をつく暇もない。スピーディーな殺陣と、高さ4.8メートルからの「階段落ち」は、言わずもがなの迫力だ。堂本にとっても本編は2年ぶり。会見では、「やはりとてもきつかったです」と言ったものの、手応えを感じたようで、「ブランクはなかった。まだまだ落ちられますね」と満足そうな表情を浮かべた。

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