「滝沢歌舞伎ZERO 2022」第一部2曲目、9人では初披露となる楽曲「ITSUKA」。左から、深澤辰哉、岩本照、渡辺翔太、ラウール、向井康二、目黒蓮、佐久間大介、宮舘涼太、阿部亮平(撮影/写真映像部・加藤夏子)
「滝沢歌舞伎ZERO 2022」第一部2曲目、9人では初披露となる楽曲「ITSUKA」。左から、深澤辰哉、岩本照、渡辺翔太、ラウール、向井康二、目黒蓮、佐久間大介、宮舘涼太、阿部亮平(撮影/写真映像部・加藤夏子)
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 Snow Manが主演する「滝沢歌舞伎ZERO 2022」が、5月16日まで、東京・新橋演舞場で上演中だ。2019年にSnow Manが滝沢秀明氏から座長を受け継ぎ、演出を滝沢氏が手がける「滝沢歌舞伎ZERO」は、伝統芸能である歌舞伎をはじめ、歌、ダンス、アクロバットなどがふんだんに盛り込まれた第一部と、江戸後期の義賊・鼠小僧を題材とした芝居の第二部から成る、究極の和のエンターテインメント。4年目を迎えた今年、新たな演目の数々が観客を瞠目させた舞台を、変更点を中心にお届けする。(*以下、ネタバレを含みます。ご注意ください)

【フォトギャラリー】写真で振り返る!Snow Man「滝沢歌舞伎ZERO 2022」舞台レポートと初日前会見の様子はこちら

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「春の踊りは」「よぉいやさー」。Snow Manの掛け声とともに、舞台を覆いつくすほどのピンクの桜吹雪、通称“ドカ桜”が舞う「ひらりと桜」で、2019年からSnow Manが座長を務める舞台「滝沢歌舞伎ZERO 2022」が、いつものように幕を開けた。だが、そこからが違った。新たな演目や演者が、観る者の目を瞠(みは)らせる。

 2曲目は、2013年から15年にかけて「滝沢歌舞伎」で滝沢秀明が歌い、当時のメンバーらが踊りで魅せた「いつか」を、新たな振り付けで披露する全員のダンスナンバー「ITSUKA」。「僕らが目指してた場所はきっとあるよ」「いつかは僕のこの願い叶うように」という歌詞に、夢に向かってもがき進まんとする当時の彼らの姿を重ねたファンもいるはずだ。

 続くは、目黒蓮とラウールによる「Breezer」。吹き上がる風に白黒対になった2人の衣装がふわりと舞い、その長身と踊りをいっそう引き立てる。「Into the sky」は、深澤辰哉、渡辺翔太、宮舘涼太による立廻り。深澤によるラップパートが「すごいハマってて」「かっこいい」とラウールが語る現代風の楽曲にのせて、それぞれのメンバーカラーに光る重い太刀を手に、舞台狭しと駆け回る。中国の伝統芸能「変面」は、今年は岩本照が一人で堂々と演じきった。そして、演者が変わった「My Friend」では、向井康二と阿部亮平による美しいハーモニーが響くなか、「滝沢くんから『腕の筋肉、見せてくれ』と言われ」たと初日前会見で明かした佐久間大介が、初挑戦だというスリングに身をまかせて見事なフライングを見せている。

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