自分の国を自分で守ることも大切です。エネルギーの安定供給と電気料金の値上がりを少しでも抑えるために、安全基準を満たした原発を動かすべきです。日米同盟は大事にしつつ、必要な防衛費は増やします。
■「野党は護憲」は旧来型の考え方
──憲法観についてもお聞きしたい。
現憲法にない緊急事態条項は必要です。特に緊急時の行政府による権限行使を統制するための改正を実現すべきです。国会による行政監視機能は、いついかなる時も機能させる必要がある。大規模災害、大規模感染症、外国からの攻撃、内乱・テロの四つの事態が、議員の任期満了と重なった場合、特例的に任期を延長できる規定をつくらないと、国会による権限統制に空白が生じます。
──改憲については、自民党と主張が重なるようです。有権者にはわかりづらいのでは?
そもそも、野党だから憲法について議論してはいけないという主張がわからない。日本では、与党は改憲、野党は護憲みたいな構図が固まっていますが、世界的には極めて特異なことです。旧来型の改憲・護憲から早く解き放たれないと、時代の大きな変化に日本の政治はついていけなくなるという危機感があります。
──ずばり、参院選の獲得議席数は?
まずは現有議席(12。うち改選は7)を上回ることです。正直、厳しい選挙ですが、選挙は政党にとっての最大の広報機会。政策本位で勝ち抜きます。
──参院選後の、党としてのビジョンは。
参院選後は大きな国政選挙がない「黄金の3年間」が来て与党の好き放題になるという見方もありますが、私は違った見方をしています。
岸田文雄政権は選挙後に何もしなくなり、日本に必要な改革が進まなくなる恐れがある。安倍晋三政権は良くも悪くもいろいろなことをやって支持率も上下しましたが、リスクをとらず何もしないほうが、支持率を一定に保ててしまいますから。そんな中で、私たちは課題をいち早く見つけて解決策を示し、政府・自民党のお尻をたたいて実現させていくつもりです。
(聞き手 本誌・村上新太郎)
※週刊朝日 2022年6月3日号
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