よしはら・ちか 2002年生まれ。さいたま市立浦和高校卒。塾に通わずYouTubeで勉強を続けるなどコロナ禍ならではの受験を体験した。マーケティングやデータ分析の方法など、かなり実践的な授業を楽しく感じている/写真=加藤夏子(写真映像部)ヘアメイク=CHIKAKO、MIKU(ともにPUNCH)スタイリング=KOBA(PUNCH)
よしはら・ちか 2002年生まれ。さいたま市立浦和高校卒。塾に通わずYouTubeで勉強を続けるなどコロナ禍ならではの受験を体験した。マーケティングやデータ分析の方法など、かなり実践的な授業を楽しく感じている/写真=加藤夏子(写真映像部)ヘアメイク=CHIKAKO、MIKU(ともにPUNCH)スタイリング=KOBA(PUNCH)

「解法パターンを思い出すため、同じ参考書を解き直しました。そのうえで過去問に挑戦。間違ったら、必ず納得できるまで理解に努めました」

 ちゃんと納得するまで理解してから次に進むことが大切。大学入学後に始めた中学生の個別指導塾のアルバイトでも、生徒にそう教えている。

「おとなしい子はわからないことがあっても、聞かずにスルーします。『わかった?』と聞いても『はい』と答えるだけなので、『モヤモヤするところある?』と聞き方を工夫しています」

 受験生はただでさえ心理的に圧迫される。ましてや友だちと直接会って話したり、気軽に外出するのもはばかられるコロナ禍。吉原さんのストレスを和らげてくれたのは、飼っていた愛犬とご褒美に姉が買ってきてくれたチョコレートだった。

「ずっと犬を膝にだっこしながら勉強しました。癒やされましたね」

 そして家族への感謝の思いがモチベーションを高めてくれた。

「つらい1年間を支え続けてくれたので、合格して恩返しをしようと思いました。それで頑張れたんだと感じています」

(取材・文/本誌・菊地武顕)

週刊朝日  2022年6月3日号

暮らしとモノ班 for promotion
新型スマホ「Google Pixel 9」はiPhoneからの乗り換えもあり?実機を使って検証