対談ではとても話がはずんでいた水谷さんと檀さん(撮影/松永卓也)
対談ではとても話がはずんでいた水谷さんと檀さん(撮影/松永卓也)

 今回、交響楽団を構成する団員一人ひとりは個性的で面白いキャラクターとして描いていますが、「ただ面白い」だけだと、本当に面白いだけで終わってしまう。けれど、そんな面白い彼らが楽器を演奏できることによって、一人ひとりが必ず魅力的に見えるようになる。そんな思いもあり、生で演奏してもらいたい、という気持ちがありました。

――舞台となるのは、日本の地方都市。撮影は長野県松本市を中心に行われた。明るい光が降り注ぐ街の空気も、見どころの一つだ。

 理子がオーナーを務めるファッションプラザから撮影はスタートしたのですが、できあがった作品を見ると、とてもおしゃれな画(え)になっているんですよね。「日本にこんな素敵なところがあるの?」というような素晴らしい景色。“とある地方都市のアマチュア交響楽団”で起こったお話ではあるのですが、どこか現実のようで現実ではないような、優しく温かい世界。全編通して、景色も画も美しく、そしてユーモアにあふれていました。できあがった作品を見て私自身、「こんな街に行ってみたいな」「住んでみたいな」という気持ちになりました。水谷監督の美しくユーモアにあふれたマジックにかかりましたね。

(構成=古谷ゆう子)

【後編】水谷豊・檀れいが明かす『太陽とボレロ』撮影秘話 現場で起こった「白鳥の湖事件」とは? に続く

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