山田美保子・放送作家、コラムニスト
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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「『銀座あけぼの 日本橋浜町店』の菓子」を取り上げる。

【写真】「明治座」関係者御用達、“真心菓子”を売る店『銀座あけぼの 日本橋浜町店』

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 仕事でもプライベートでも各地の劇場に行く機会が多い。本来ならばウキウキ、ワクワクさせられる場所。だが振り返れば、コロナ禍、それも緊急事態宣言下は、落胆することだらけだった。

 リハーサルやゲネプロに行き、主演俳優にインタビューもしたのに公演が初日から中止になったのも一度や二度ではない。観客として訪れる際の消毒液や検温というのは他の施設でも慣れっこだが、チケットの半券を自分でちぎって箱に入れ、無言で観劇というのは、どうにも味気ない。

 送り主の名前がデカデカと札に記されたスタンド花や胡蝶蘭、大箱に外熨斗の楽屋見舞いなどは、まだしばらく見られないのだろうか。決まりとは言え、なんだか淋しい。

 さて、そうした厳しいルールがありつつも、4月は香取慎吾さん、5月は演歌第7世代ら後輩歌手を引き連れた五木ひろしさんと、吉本新喜劇×NMB48、6月は氷川きよしさん……と人気の演目が目白押しのせいか、すっかり戻ってきた感があるのがおなじみ『明治座』だ。

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