7月21日、東京の新規感染者数は初めて3万人を突破。翌22日も3万4995人と2日連続で過去最高となった
7月21日、東京の新規感染者数は初めて3万人を突破。翌22日も3万4995人と2日連続で過去最高となった
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 国内では第7波に入り、新型コロナウイルスの新規感染者数が記録を更新し続けている。主な原因とみられるのがオミクロン株の新系統BA.5だ。AERA 2022年8月1日号から。

【東京都内のBA.5の割合と感染速度の予測はこちら】

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 7月22日、東京都の新規感染者が約3万5千人になるなど、全国の22都道府県で過去最多の新規感染者数を記録し、全国の新規感染者数は初めて19万人を超えて約19万5千人にのぼった。

 厚生労働省の専門家会議の座長、脇田隆字(たかじ)・国立感染症研究所長は21日の会見で、感染者急増の原因のひとつとして、国内の新型コロナウイルスがオミクロン株のBA.5系統に置き換わっている点を挙げた。感染研の推計では、この日時点で96%のウイルスがBA.5になったとみられるという。

 厚労省の専門家会議は、感染者数が前週より1倍以上増えているところが多いことから、

「多くの地域で新規感染者数の増加が続くことが見込まれ、全国的にも今後、過去最高を更新していくことも予測される」

 と警告した。

 BA.5は、オミクロン株の仲間だ。最初のオミクロン株は昨年11月に南アフリカ共和国などで報告された。昨夏の第5波の原因となったデルタ株に比べ、50カ所以上も変異が入っていた。感染が広がる速度を左右する伝播力(感染力)は3倍近く高いとみられた。

 当初、流行していたオミクロン株は、国際的なウイルス分類法で「BA.1」と呼ばれていた系統の仲間だった。これが国内で第6波を引き起こした。

 2022年に入り、BA.1にさらに変異が入り、伝播力が約1.5倍高くなった「BA.2」が世界的に広がった。国内では5月には新型コロナウイルスのほぼ100%がBA.2に置き換わった。このため、第6波は完全には新規感染者数が下がり切らないまま推移した。

BA.2の1.3倍

 BA.5は今年2月に南アから初めて報告された。BA.2よりさらに1.3倍程度、伝播力が高いとみられている。

 国内では5月に空港の検疫で初めて見つかった。東京都健康安全研究センターが解析した新型コロナウイルスの中からBA.5が初めて検出されたのは5月24~30日の週だ。6週間で、同センターが解析するウイルスの74.5%をBA.5が占めるようになった。

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