現役の二遊間コンビを見てみよう。セ・リーグでは、ヤクルトの山田哲人と長岡秀樹の元気がいい。山田はチャンスで本塁打を放ち、高卒3年目の長岡は開幕から全試合に出場している(6月21日現在)。阪神の糸原健斗と中野拓夢、巨人の吉川尚輝と中山礼都、広島の菊池涼介と小園海斗は、冒頭で述べた「中堅、ベテラン二塁手とフレッシュ遊撃手」の二遊間コンビだ。パ・リーグはオリックスの安達了一と紅林弘太郎、楽天の浅村栄斗と小深田大翔が安定している。日本ハムの石井一成と上川畑大悟、西武の外崎修汰と滝澤夏央も「中堅、ベテラン二塁手とフレッシュ遊撃手」のコンビ。例外は、ロッテの中村奨吾とエチェバリア、遊撃手のほうがベテランのソフトバンクの三森大貴と今宮健太だ。
過去にベストナインやゴールデングラブ賞を同時に3度以上受賞しているコンビはプロ野球史上、ここで紹介した5組しかいない。西武の辻発彦と田辺徳雄が89年、92年にベストナインとゴールデングラブ賞を各2度ずつ受賞しているが、3度以上に届かなかった。その5組から「日本一」を決めることは至難の業ではあるが、活躍度と「記憶に残るコンビ」という面で考えると「荒木・井端」、次点は「マルカーノ・大橋」かもしれない。
現役コンビには、長きにわたり活躍できる日本一の「キーストーン・コンビ」を目指してもらいたい。(新條雅紀)