およそ2年が経過したいまも、「もう、いいじゃないか」「まだまだ気が抜けない」と、さまざまな声が聞こえてきます。持病の有無や従事する仕事の内容によっても、不安の許容量が異なります。一度罹患した私にも、軽症だったとはいえ不安は残っています。長い隔離期間が必要なのもネックです。どんなに予防しても、罹る時には罹ってしまうと身をもって理解しましたし。
個人的には小さなライブハウスで大きな声が出せるようになる日を心待ちにしていますが、どのタイミングで自分の漠とした不安が決定的に解消されるのか?を考えると、やはりそれは、治療薬が開発されて誰にでも処方されるようになる日なのでしょう。
飲食業やエンターテインメント業界の機会損失も甚だしいため、一日も早くその日がやってくることを願ってやみません。
○じぇーん・すー/1973年、東京生まれ。日本人。作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニスト。著書多数。『揉まれて、ゆるんで、癒されて 今夜もカネで解決だ』(朝日文庫)が発売中。
※AERA 2022年6月27日号