有村架純と中村倫也のダブル主演で話題のTBS系金曜ドラマ「石子と羽男─そんなコトで訴えます?─」のほかにも、TBSではすっかり「枠」として定着した感のある、火曜22時の「火曜ドラマ」と日曜21時の「日曜劇場」の最新作にも期待が高まる。
「逃げるは恥だが役に立つ」(16年)や「義母と娘のブルース」(18年)、「恋はつづくよどこまでも」(20年)など、女性視聴者を中心にしたヒット作が多い火曜ドラマの最新作は「ユニコーンに乗って」だ。
永野芽郁演じる教育系アプリのベンチャー「ドリームポニー」のCEOがヒロイン。あるときその部下として転職してきたのが、<会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマン>(公式サイトから)役の西島秀俊。プログラミング経験もなく、風貌もさえない西島演じるおじさんサラリーマンが、主人公の周りにドラマを巻き起こす。
「映画の『ドライブ・マイ・カー』や『シン・ウルトラマン』などもそうですが、近年の西島さん出演作にハズレなしとも言われます(笑)」(碓井さん)
日曜劇場「オールドルーキー」は、綾野剛が演じる元サッカー日本代表選手が、現役引退後にスポーツマネジメントの世界でセカンドキャリアに挑む。
「『HERO』シリーズや『海猿』シリーズでおなじみの福田靖さん脚本ということで、これぞ日曜劇場というような骨太で熱いドラマになることは間違いないです」(同)
配信や録画での視聴が定番化した今、かつてのように皆が同じドラマを同じ時間帯に見る傾向は薄れたように思えるが、吉田さんは、このTBSの日曜劇場や火曜ドラマについては、今も放送の「枠」が意識されていると指摘する。
「この二つについては、曜日と時間を把握して見てもらえている。TBSは“枠”のブランディングがうまいですね」
「枠」の話で言うと、ゴールデン・プライム帯ではない深夜帯に連続ドラマを集中させているテレビ東京にも注目の作品が多い。