■フェミニンゾーンは第2の顔。VIOの陰毛はなくてもいい
Yさん:今、VIOを処理する人が増えていますよね。体にとって、陰毛はなくてもいいものなのでしょうか? 守ってくれていると思っていたのですが。
関口先生:それは文化もあるのですが、全部処理しても全然OK。フェミニンゾーンは第2の顔と言われていて、顔と同じで歳をとるとたるんできます。陰毛があると気にしないでしょ。フェイスケアをするように、フェミニンゾーンも定期的にきれいにしておいたほうがいい。そうすれば、変化にも気づきやすくなり、結果的にはからだによいということになりますから。
Kさん:自分でカットするとチクチクしそうで怖いです。
関口先生:剃った後、3ミリ前後のときにチクチクするんですよね。だから生やす部分は、毛を1、2センチ残して、生やさない部分と区別をする。ちゃんとケアしていれば、あまりトラブルにはならないですよ。
Yさん:先生、これはちょっと珍しいのかもしれませんが、私は最近、乾燥している時や、雨が降る前なんかに、お産の傷が痛むんです。
関口先生:それは、骨盤底筋が硬くなっちゃっているんです。だからまず、緩めないと。骨盤底筋トレーニングは、そういう慢性的な痛みにもよいですよ。また、腟マッサージをして、痛いところをもみほぐすのもいいですね。お風呂から出た後に保湿剤をつけて軽くマッサージするといいです。
Yさん:なるほど……。骨盤底筋トレーニングとVIO脱毛、やらねばですね!
■性的タブーの考えがフェミニンゾーントラブルの一因だった
Nさん:日本人女性特有の性的タブーが根強いなか、近年はこうしたフェミニンゾーンについての情報がオープンになっているのを感じます。
関口先生:日本は明治時代から、男女の性愛を否定して社会を形づくってきたという背景があって、つい最近までは、自分のものなのに「フェミニンゾーンに触れてはいけない」という概念が残っていました。親も触ったことがないから子に伝えない。こうしたタブーから、病気も引き起こされていたわけです。本来は、自分のからだのために、フェミニンゾーンに触って、確認することが大切。これは、人生を自分で決めることの第一歩だと考えています。「それをやらずして、真の幸福はない」とまで言い切りますよ、私は。
Nさん:女性にとって一番大切な場所ですものね。
関口先生:そうですね。「一番大切なところを自分で触るな」ということはつまり、支配されていたということです。支配からの解放。ただ自由は責任が伴うので大変です。自分でケアをする、人任せではいけないということですね。