いま大人気の俳優、間宮祥太朗さん。主演を務める映画「破戒」(公開中)では、袴姿の教師役を演じていますが、作家・林真理子さんもその美男子ぶりに思わずうっとり。ふたりの対談は、映画のキャスティングや撮影の話で盛り上がりました。
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林:(「破戒」の)ロケは京都ですか。
間宮:基本的には京都でした。8月の京都だったので、暑さとの闘いになるかなと思ったんですけど、去年はたまたま雨が多くて、暑さはそれほどでもなかったです。雨が降ったことによって川が増水して撮れないということはけっこうありましたけど。
林:古い小学校の講堂とか教室とか、よく残ってましたね。あれは廃校ですか。
間宮:教室の中のシーンは京都の撮影所のセットで、演説会をする講堂とか廊下とか教員室は、滋賀県の小学校の廃校で撮りました。
林:京都の太秦撮影所は、いままで何度も行ってるんですか。
間宮:えーと、2回目ですかね。2回とも去年だったので、去年は半年ぐらい京都の太秦撮影所にお世話になってました。
林:あそこの撮影所のスタッフはプロ中のプロばかりで、若い人にとっては大変だという話を聞きますけど、どうでした?
間宮:スタッフの皆さん、笑いながら「前よりはやさしくなったよ」と言ってましたね(笑)。厳しかったときに来てみたかったなという思いもありますけど、失われていない映画づくりの活気みたいなものをすごく感じました。あと、個人的には、自分、プロ野球の阪神ファンなんですけど、あそこは阪神ファンだらけなんで、ずっと野球の話をしてました(笑)。
林:丑松の役は監督のご指名だったんですか。
間宮:撮影所のキャスティングプロデューサーが「間宮さんを」ということで、自分にオファーをしていただいたと聞いています。
林:やっぱり! 私、さっきから、ほかの人、丑松役を誰ができるかなと考えてたんですけど、「間宮さんを」って言うのわかりますよ。顔の感じが明治かなとも思うし、こんなに袴が似合う人、ほかにちょっと思いつかないですから。