再生数2位は近畿大だ。冒頭で紹介したような、著名人が登場する動画の人気が高い。西野氏のほか、ピース・又吉直樹氏、堀江貴文氏、京都大学iPS細胞研究所・山中伸弥教授などの著名人がゲストスピーカーとして登場。ほかにも、入学式の紹介動画、受験生向けの「近大必勝塾」シリーズなど、多数の人気動画がある。

 同大は試聴動向を分析したうえで、戦略的に動画を展開している。広報担当者はこう話す。

「多数のユーザーから視聴、登録されている理由の1つとして、受験生やその保護者だけでなく、直接的には近畿大学に関わりのない方々にも動画を視聴していただいていることが挙げられます。例えば、例年卒業生であるつんく♂さんにプロデュースをお願いしている入学式動画は、つんく♂さんやハロー!プロジェクトのファンの方にも楽しんでいただいています。卒業式も同様に、著名人をゲストスピーカーとして起用することで、スピーカーそれぞれのファンの方に近畿大学へ関心を持っていただく機会となり、それを皮切りに関連動画についてもご視聴いただくという好循環を作り出すことができていると考えています」

 動画を作るだけでなく、見てもらうための工夫も凝らしている。

「検索にヒットしやすいキーワードを意識したタイトル付けや、関連動画として紹介されやすくするためのタグ設定など、YouTubeのアルゴリズムを加味した設定をすることによって、少しでも多くの方に視聴され、興味を持ってチャンネル登録をしていただけるように日頃から視聴動向の分析をしています」(広報担当者)

 昨年はコロナ禍で対面での学生募集が難しい状況になったことを受け、受験生に最新情報を届けるため、「5分でわかる近大入試」動画(計19本)を制作した。

「受験情報を説明しているのは本学の職員ですが、事前に人気ユーチューバー等の解説動画を研究して、動画のサムネイルやテロップの挿しこみ方、効果音の付け方など、いわゆる『YouTubeっぽさ』のある動画になるように工夫をしました。昨年は他大学さんでも同様に入試や大学の説明動画を制作されましたが、それとは一線を画した動画に仕上がったと考えています。今年度版は、今年3月に学内に完成した動画撮影の専用スタジオですでに撮影を開始しており、さらに進化する予定です」(同)

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年間平均465本の動画をアップしているのは?