「まだまだ勉強不足ですね。もっと勉強しなくちゃな、と思います。筋トレ動画は見ています。安井友梨さんとか」
1986年に所属事務所サンミュージックからアイドルデビュー。愛くるしいルックスで、自ら「のりピー」と名乗り、「うれピー」(うれしい)、「はずかピー」(恥ずかしい)、「くやピー」(くやしい)などのピー語が一世風靡したこともあった。
初回のYouTubeが良かったので、今の心境をピー語で表すとどうなりますかと聞くと、10秒くらいの間があり、返答があった。
「『おもしろピー』でも『マンモスうれピー』でも『お疲れピー』でもないですね……」
さらに10秒の間。
「メッチャうれしい時、使うんですが、マニアック過ぎて全然、浸透しなかったんですけど、ジャイアント馬場さんからとった『馬場うれピー』」
それを聞いた周囲のスタッフは思わず吹き出した。プロレスラーの故・ジャイアント馬場の靴のサイズは破格に大きく、必殺技の「16文(38.4センチ)キック」で知られた。昭和の時代を駆け抜けたプロレス界のヒーローだった。
「私は昭和のノリなので(笑)」(酒井)
ロケ地では気配りの人だった。記者が口ごもると、「私、高ぶってますか?」とすぐにフォロー。喉が乾いたと思うと、ノリピーからペットボトルの水を手渡された。スタッフたちは「酒井さんの人柄に惹かれて付いていってる」と言った。
09年にサンミュージックを離れ、12年から他の事務所に所属した。ロケが終わり、YouTubeプロデューサーを交えて車の中でのインタビューとなった。
──2012年から8年間所属した事務所を4月末で退社し、5月1日に個人事務所「株式会社スマイル」を立ち上げましたが、前事務所からは引き止められたのでは?
「引き止められました。8年間、お世話になって、社長と一緒に歩いてきたので、えーっという寂しい気持ちと、なぜ、という気持ちもおありになったでしょうし…。私は事務所では古株で、ホームページでも良い位置でバーンと出てきますからね。だけど、新型コロナウィルスの影響のためにイベントとかコンサートも開こうと思っていたけれども、できなかったし、そういった中で残念なこともありました」