「今は米国市場に上場する13カ国の高配当株、増配株に加え、現地市場で3カ国(日本株、シンガポール株、ベトナム株)の合計16カ国に投資しています。
たとえばカナダの通信大手BCEの場合、株価は横ばいが続いていますが、ここ12年は毎年、増配を続けており、今期も増配予想が報道されています。配当利回りは6%台の見込みです」
おけいどんさんの目標は60歳の時点で株の年間配当収入を240万円まで増やすこと。実家住まいで「ドケチ」を自認するおけいどんさん。
月20万円の配当収入があれば、資産1億円を切り崩さずに悠々自適の生活が送れるという。
「高配当株には成熟した企業も多く、株価上昇にはそれほど期待できません。そこで最近、投資配分を増やしているのが増配を続ける成長企業です。投資した時点では低配当でも、増配が続くことで買値に対する配当利回りは上がります」
世界的な半導体受託製造会社のTSM(台湾セミコンダクター)や、オランダの半導体製造装置メーカーであるASMLのADR(米国預託証券)などがそれだという。
本誌読者にお勧めしたいのも、成長が止まっておらず、しかも2%~5%程度の「そこそこうれしい配当」をもらえる株。
長年持っていれば株価の成長も期待できて、保有している間は配当も(超高額ではないにせよ)チャリンチャリンともらえる企業だ。ここに掲載した銘柄をじっくりチェックしてほしい。
◯岡元 兵八郎(おかもと・へいはちろう)/マネックス証券 チーフ・外国株コンサルタント。ソロモン・ブラザーズ・アジア証券(現シティグループ証券)、SMBC日興証券などで外国株式業務に従事。北米滞在10年、世界80カ国を訪問(写真提供/マネックス証券)
※アエラ増刊『AERA Money 2021春号』より抜粋
(取材・文/木村慎一郎、編集部・中島晶子、伊藤忍)