歌も踊りも振り付けも、すべてにおいて高いパフォーマンスを発揮し、口を開けば、説得力のある言葉がなめらかにあふれ出す岩本照さん。頼もしいSnow Manのリーダーには、その核となる信念があるという。AERA 2022年7月11日号の記事を紹介する。
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「純粋に、もっとみんなと一緒にいたいなっていう気持ちで終わりましたね。チームワーク感がすごかったからかな。消防メンバーの仲の良さもそうだし、監督とかスタッフさんの優しさにあふれていた現場だったので」
初の単独主演映画「モエカレはオレンジ色」の撮了後の取材で、岩本はそう笑顔を見せた。“ぼっち”の女子高校生が、超シャイで真面目な消防士と不器用な恋を育む恋愛映画であるのと同時に、消防士たちの結束の固さや仲の良さが、強く印象に残る映画でもある。
岩本が演じる蛯原は、トップクラスの身体能力を誇り、そのための努力も惜しまない。最初は、訓練でバテる後輩に厳しい態度を見せていたが、次第に手助けするように変わっていく。蛯原と同じく何でもできてしまう印象の岩本は「俺はわりと最初から助けていたと思います」と言うが、Snow Manのメンバーを助けたエピソードは「あんまり記憶に残ってないんですよね」と苦笑いした。
「ちっちゃいことで言えば、舞台で衣装着るの手伝ったりとか、たぶんいままでいっぱいしてきましたけど。あんま頭で考えて行動してないっていうか。だからそれは、俺じゃなくて相手が覚えていることなのかなって」
実際、向井康二が本誌の取材で、メンバーとの絆を感じたエピソードとして、コロナでの自宅待機期間中に岩本からスパイダーマンのぬいぐるみをもらった話を明かしたことがあった。
「言われれば覚えてる(笑)。康二がスパイダーマン好きなの知ってて。UFOキャッチャーにぬいぐるみがあって、うわこれ康二絶対喜ぶなと思って。取って写真送ったら、えーほしい、って言うから、いやいやほしいじゃなくて、もともとお前のために取ったんだよ、って(笑)」
誰かを思っての行動に、なんのてらいもない。ちなみに向井は“照兄(てるにい)”と兄(にい)呼びで慕っており、2人のコンビは“岩本兄弟”の名でファンに愛されている。