とかく、マインドフルネスはわかりにくい。何冊読んでも理解できない、という方も多いのではないだろうか。しかし、あれだけアメリカでブームになっているのだ。ぜひ、その効果を実感してみたい。それなら、近道がある。

「パーフェクトな入門書」。これが、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が本書に贈った賛辞だ。著者は、世界各地の寺院や僧院で修行をした後、英国で瞑想の普及活動を続けている。本国でベストセラーとなり、日本にも上陸した。本書はその新装版である。

「瞑想とは体験すること」。この言葉だけでも、これまで理解できなかった理由がわかる気がする。実践しなければ、始まらないのだ。本書のお勧めは10分間瞑想。さらに、食べながら、歩きながら、寝ながら取り組むエクササイズも紹介されている。日常的な「今、ここ」への集中が良薬となる。
(吉村博光)

週刊朝日  2020年12月25日号