
「大学には2月以降一度も行けず、少しなまけてしまいました。友だちとはLINEで話すことが多く、内定を取ったのかどうかも聞きづらい。それにウェブの説明会は録画されたVTRを見せられることばかり。リアルな説明会では近い距離で質問できてよかったです」
コロナ禍では、オンライン就活が広く普及し、学生だけでなく大学側もいかに素早く対応できるかが問われた。
対面支援ができない
1学年で8千人を超えるマンモス大学の近畿大も対応に苦慮した。大和ハウス工業や積水ハウスなど住宅や鉄道で全国屈指の就職者数をたたき出しているが、
「当たり前に行ってきた対面支援ができなくなってしまいました。直接会うことで理解できる部分もありますが、オンラインでどうコミュニケーションをとるかが課題となっています」

と、同大キャリアセンターの坂野裕一さんは意気込む。17年に「アカデミックシアター」をオープンし、キャリアセンターをその施設内の図書スペースに隣接させたことで学生が訪れやすくなり、相談数が増加。コロナ禍の今年は密にならないよう、オンラインをうまく活用しながら学生を支援する体制を整えた。
(編集部・福井しほ)
※AERA 2020年10月26日号「人気102社の採用したい大学」特集から抜粋