この4月からは、情報番組の「土曜はナニする!?」がスタート、「宇賀なつみのそこ教えて!」という番組も新たに率いることになった。「川柳居酒屋」も2年目が始まった。働き方改革どころかますます忙しくなるが、ストレスはたまらない。自分のスケジュールは自分で埋めていく。「仕事も遊びも手を抜きたくないので」と。

 人生のテーマは「ドラマチックに生きる」こと。中学生の頃は漫画やドラマの世界に憧れ、試練を乗り越えていくヒロインに自分を重ね合わせていた。だが、外の世界へ飛び出すと、現実の方がもっと面白くなった。今は自分が脚本家であり、演出家であり、監督にもなれる。ドラマチックに生きるヒロインはもちろん「宇賀なつみ」だ。

(文中敬称略)

■うが・なつみ
1986年 東京都出身。両親と妹、祖母と暮らしていた。週末は家族で出かける車の中でラジオを聞き、パーソナリティーの声を真似していた。
 93年 練馬区の公立小学校へ入学。毎朝5時起きで、祖母を誘って散歩していた。ピアノ、習字、水泳なども習う。学級委員長やバトン部の副部長を務め、ネットボールのクラブチームにも参加。高学年になるとOL向けのハウツー本やビジネス書も読み始めた。
 99年 中学では吹奏楽部でパーカッションを演奏。生徒会活動の劇で主役を演じるなど、後輩女子からもモテる存在だった。
2002年 都立大泉高校へ入学。応援団に入部。体育祭ではチアの衣装で華やかに活躍する。練習は厳しかったが先輩たちは優しく、冬のオフにはマクドナルドでバイトに励む。
 05年 立教大学社会学部へ入学。仲間とイベントサークルを結成。温泉やスノーボード、海外旅行もした。
 09年 テレビ朝日入社。初日から「報道ステーション」気象キャスターとしてデビュー。11年8月からスポーツキャスターに。
 13年 プロ野球サッカーなどトップアスリートへのインタビュー集『宇賀なつみ 戦士のほっとタイム』刊行。
 14年 春から「グッド!モーニング」「初めて〇〇やってみた」のMC、「ここがポイント!! 池上彰解説塾」でアシスタントを務める。
 15年 9月から「羽鳥慎一モーニングショー」のアシスタントに。翌年春、夜桜見物でうっかり転倒し、右肘を骨折したが、ギプスの包帯姿で休まず出演し、「宇賀ちゃん、骨折しました」と羽鳥に報じられた。
 17年 大学時代の同級生と結婚。「穏やかで優しく飄々とした彼は父親に似ていて、居心地良かった」と宇賀。
 19年 テレビ朝日退社。フリーランスとなり、会社設立。親友がつけてくれた社名はラテン語で「夏」を意味する。名刺は大好きなピンク色で作った。4月から初の冠番組「川柳居酒屋なつみ」ほか、TOKYO FM「日本郵便SUNDAY’S POST」、TBSラジオ「テンカイズ」のパーソナリティー、コラムの連載も始める。
 20年 4月、フジテレビ系「土曜はナニする!?」など2本の新番組がスタート。

■歌代幸子
1964年、新潟県生まれ。編集者を経てノンフィクションライター。著書に『一冊の本をあなたに 3・11絵本プロジェクトいわての物語』『100歳の秘訣』『鏡の中のいわさきちひろ』等。

AERA 2020年4月20日号

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