高校時代、応援団の練習に励んだ公園で。今も変わらぬ熱意と元気で「エール」を送る(撮影/山本倫子)
高校時代、応援団の練習に励んだ公園で。今も変わらぬ熱意と元気で「エール」を送る(撮影/山本倫子)
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 昨年3月にテレビ朝日を退社し、フリーアナウンサーになった宇賀なつみ。テレ朝の看板アナの退社は話題になった。入社初日に「報道ステーション」の気象キャスターとしてテレビに登場したのを皮切りに、早朝から深夜まで引っ張りだこだった。楽しいけど、このままでいいのかな。旅先のベトナムで自由に生きる人を見て、心を決めた。もっと自由に生きていこうと。

 白い割烹着がすっかり板についている。カウンターの常連客をあしらいながら、暖簾をくぐる客を「いらっしゃい!」と朗らかに迎える女将。ハイボールや焼酎のソーダ割りと杯を重ねるほどに、ほろ酔い気分で熱く語らう夜も更けていく……。

 毎週火曜の深夜、テレビ朝日で“開店”する「川柳居酒屋なつみ」。常連客のムロツヨシ(3月31日から尾上松也)と共に宇賀(うが)なつみ(33)が女将として客に扮したゲストを迎え、お酒を飲みながらゲストの素顔に迫るバラエティー番組だ。宇賀は、2019年3月に同局を退社してフリーランスに。フリー転身後のレギュラー番組として社内で企画されたのが「川柳居酒屋なつみ」だった。

「若手の頃から『どういう番組やりたいの?』と聞かれると、夜の『徹子の部屋』と答えていました。お酒も好きだし、小料理屋の女将になりたい願望があるんです、と(笑)」

 この日、1周年を迎えた番組では初回の気持ちを詠んだ川柳を披露した。<恥ずかしい 喋れなかった 一回目>。番組を卒業するムロツヨシのために「私はピアノ」を熱唱する一幕も。うっすら涙ぐむ姿もあった。

 局アナ時代は、「報道ステーション」の気象キャスター、スポーツキャスターを経て、「グッド!モーニング」「羽鳥慎一モーニングショー」「池上彰のニュースそうだったのか!!」など情報・バラエティー番組を担当。池上彰(69)は、今も「ニュースそうだったのか!!」で共演する宇賀をこう評する。

「明るくてイジイジしないというか、あっけらかんと受け流すところは大したものだなと思います。ニュースを扱う番組はいろいろ大変なことがあり、殺伐とした現場でも飄々とやっている。彼女は『私が……』と前面に出ないで、ちゃんと相手を立ててくれます。それでいて引っ込み思案ではなく、バランス感覚も優れている。以前から彼女にはもっと表に出てほしいという思いがありましたね」

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