「首桶」となった義経と再会する頼朝。「すまぬ、九郎(義経のこと)」と首桶を抱きしめる(第20回「帰ってきた義経」から) (c)NHK

「上総介は頼朝を支えるために、字を一生懸命練習していたんです。この時ばかりは『全部大泉のせい』と腹立たしく思いました」(山下さん)

「#全部大泉のせい」は放送終了後にTwitterでトレンド入りした。山下さんが言う。

「『イケメン大河』と言われるほど、イケメン俳優で大河ドラマから離れている層を引き戻そうという傾向がここ何年かあったように思います。しかし『鎌倉殿の13人』はイケメンで話題になっているわけじゃない。三谷幸喜さんの脚本だからこそであり、役者さんの演技力もあってこそ。上総介粛清後辺りから、『義時が(汚れ仕事を全うすることから)闇堕(お)ちした』とSNS上では言われているんですが、義時がどうのし上がっていくのか、楽しみでもあり、『あんなにいい子だったのが』という悲しみでもあります」

(ライター・羽根田真智)

AERA 2022年7月11日号より抜粋

[AERA最新号はこちら]