
「この情報が発表された時点では、まだ自分のいる地域が大雨になるかどうかはわかりませんし、すぐに避難する必要もありません。まずは気象情報をこまめにチェックしてください」
こうした場合は気象キャスターがいつもよりも危機感をもって解説するので、その内容には耳を傾けてほしいという。
「特に聞き逃してほしくないのは、『警戒してください』というフレーズです。この言葉には、重大な災害が起きるかもしれないという思いが込められているので、もしかしたら何かが起きるかもしれないという意識を持ってほしいです」(山本さん)
もし、大雨が予想されているときは、気象レーダーの画像を見てほしい。こちらは気象庁ホームページの「今後の雨」やスマホの天気予報アプリ、テレビのデータ放送で見ることができる。実際に雨が降り出し、避難のタイミングを判断するには、気象庁ホームページの「キキクル(危険度分布)」を見よう。
「キキクルは判断の参考になりますが、1~3時間先までの雨量予測を加味して災害の危険度を表したものなので、気象レーダー画像によるその先の雨雲の予想と併せて両方をチェックすることが大切です。キキクルで色が表示されていて、これからも雨が降り続きそうなら、マイ・タイムラインに沿って避難行動を始めてください」(同)
ただし、線状降水帯が発生しそうだという予報が出ても、実際には思ったほどは雨が降らないこともあるかもしれない。
「そういうときは、『予報が外れた』とがっかりするよりも、災害に対する心構えや備えを練習できたとプラスに考えてほしいです」(同)
最後に、最も重要なことを伝えたい。線状降水帯が発生しない=安心、ではない。線状降水帯かどうかにかかわらず、大雨が続いているのなら、レーダー画像とキキクルを確認すること。これが命を守る基本中の基本なのだ。(ライター・今井明子)
※AERA 2022年7月11日号より抜粋