AERA 2022年7月11日号より
AERA 2022年7月11日号より
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 例年より早い梅雨明けとなった今年。梅雨後半から台風シーズンにかけては「線状降水帯」による大雨災害が発生しやすくなる。いざという時、避難のタイミングは。AERA2022年7月11日号から。

【写真】気象庁ホームページの「キキクル(危険度分布)」

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 線状降水帯が発生するのは梅雨末期だけではないため、これからの季節も油断は大敵だ。そして、たとえ天気予報の精度が上がっても、具体的な避難行動につながらなければ意味がない。普段から避難について考えておく必要がある。

 まずは、自宅や職場が浸水想定区域や土砂災害警戒区域などに該当していないかを、あらかじめハザードマップで確認しておきたい。さらに、近くの避難場所への経路も併せて確認しよう。

警戒レベルは5段階

 防災気象情報は5段階の警戒レベルで提供される。大雨警報が発表される場合は警戒レベル3(高齢者等避難)に相当し、土砂災害警戒情報や氾濫危険情報などが発表される場合は警戒レベル4(避難指示)相当となる。

 避難のタイミングは、基本的には警戒レベル4のときだ。しかし、自分の居場所の災害リスクが高い場合や、自宅に高齢者や乳幼児がいるなどして避難に時間がかかりそうな場合は警戒レベル3で避難する。

 なお、大雨特別警報や氾濫発生情報が発表される警戒レベル5に相当する状況になってしまうと、すでに災害が発生している可能性もある。避難のために外出するのはかえって危険だ。

 こうして、自分の居場所の災害リスクと避難のタイミングを把握したら、マイ・タイムライン、すなわちひとりひとりの防災行動計画を作成しよう。具体的には、大雨による災害が発生しそうなとき、自分や家族の避難の準備を時系列でどのように進めていくのかを表にする。5段階の警戒レベルに応じて「買い出しをしておく」「避難に必要なものをリュックに詰める」「家族に連絡を取る」などの段取りを考えておきたい。

「警戒してください」

 では、いざ自分の住む地域で線状降水帯による大雨が発生する可能性があるといわれたら、どうすればよいだろうか。特定非営利活動法人環境防災総合政策研究機構の山本由佳主任研究員は、こうアドバイスする。

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