また、職場ならば上司に余裕が見えたところで「すいません。お忙しいとは思うのですが、承認はいつ頃いただけそうですか」と声をかけやすいが、上司の状況が見えない中、メールやメッセンジャーで「承認はいつになりますか」と送るのは少々気が引ける。
こうしてパソコンを前にただ待つしかない部下にとって、上司のレスポンスが遅いことは大きなストレスになるのだ。
●テレワークで望まれる部下とのコミュニケーション
では、どうすればよいか。それは、「業務連絡にプラスアルファ」「クイックレスポンス」の2点を実践することである。
業務連絡にプラスしたいことは「雑談」だ。現在、自宅でテレワーク中の20代の女性がこう言っていた。
「私の上司は、朝メンバーに一斉メールを送る際、最初に『最近は朝、鉢植えに水をやってから仕事に入るのが日課です。みんなはどうしてますか?』といったような一言を書いてくる。それだけで癒やされる感じがする」
また、同じくテレワーク中の30代の男性は「上司からの業務連絡メールに『運動不足になってない?』というようなことが書き添えてあると、仕事に限らずコミュニケーションがとりやすくなる」ということを言っていた。
このように、業務連絡にちょっとした一言を加えてみたらどうだろうか。
クイックレスポンスに関しては、30分以内を意識するとよい。部下の立場の人々に意見を聞くと、「レスポンスは30分以内にほしい」という声が多かった。それ以上になりそうなら「いま、顧客対応をしているので、○時頃の返事になると思う」と、つなぎの一言を送るとよいだろう。
「30分以内のレスポンス」は、上司にとってプレッシャーだろう。それでも、ノートパソコンの前でひたすら待っている部下の顔を思い浮かべ、クイックレスポンスをしてあげてほしい。