「非常にいい兆候だ。ずっとこの状態が続くかは分からないが、いい方向には向かっている」
そう知事は会見で語った。またトランプ大統領も先日この「ソーシャル・ディスタンシング」を4月末まで実践するように全米国民に訴えかけた。
しかし「ソーシャル・ディスタンシング」は一時しのぎの対策でしかない、というのが多くの住民が認めるところだ。
ニューヨークでは新型ウイルス検査は症状が悪化した住民しか受けられず、病院などの医療機関は急増する感染患者の対応でパンク状態である。
医者や看護師は防護服やマスク、人工呼吸器などの医療品不足に悩まされ、それら必需品の配給を政府に強く訴えかけている。中国や韓国などでの経験が生かされず、初動が遅れたアメリカ政府の対応は後手に回っている。トランプ大統領は4月4日の記者会見で、アメリカではこのままいくと「今後2週間が最も過酷になり、死者がもっと増えるだろう」と発言し、さらなる緊急の対応が求められている。
この二の舞にならないようくれぐれも東京も注意してほしい。
(新垣謙太郎)
※週刊朝日オンライン限定記事