例えば、大掃除が大変になってきたとしたら、無理して全部を自分たちで済まそうとせず、「帰ってきたときに手伝って」と言う。もちろん「大掃除をしない」「時期をずらす」という選択肢だってアリだ。

 おせち料理も「一人で作るのが大変になってきたから、一緒に作ろう」「今回は持ち寄りにしよう」でも良いし、「今回は外で買おうと思う」「費用は割り勘で」もアリ。「ていうか、おせち料理、別にいらなくない?」という提案も、全くもってアリなのだ。

「どこかに負担を感じているなら、“今回はこれをナシにしようと思う”“これをやってもらえるとありがたい”ということを、きちんと家族に伝えましょう。“家族同士だから察して”はダメで、言わないとわからないことがたくさんある。それに祖父母世代が思うほど、子ども世代は深刻に捉えないもの。“しんどいことをやめたい”という提案を、どんどんしていいのです」(おやのさん)

■時期や場所をずらすのも手

 おやのさん宅には、息子や娘の友人らが、幼い子どもを連れてよく訪ねてくるという。その時も「無理はしない」と決めているというおやのさん。いわく、料理はなるべくみんなで作り、みんなで片付け。「お風呂洗ってくれる人~」「食器洗ってくれる人~」と気軽に募り、布団を敷くのもみんなで。幼い子どもたちと遊んで疲れたら、昼間でも「疲れたから、ちょっと2階で寝てくるね~」。家族が集まっても、各自が自分のペースで自由に過ごすのがモットーで、もてなす側に負担を集中させない。

「だからみんなで集まって少々疲れたとしても、楽しかったね~で終わります。“私が我慢したら、みんなの楽しいお正月がある”というのは決して良くない。楽しいより負担が勝つようなら、それは無理しているサインです。そこまでして頑張らなくていいし、どんどん家族に振っていい」(おやのさん)

 次に、子ども世代。子ども世代も、親と同じく本音で話すことが大事だが、「甘え上手になることを勧めたい」とは前出の棒田さん。共働きが当たり前の今、本当は何か一品でも作って義父母の元に持っていきたくても、現実は「孫を連れていくので精いっぱい」という子ども世代も多い。

暮らしとモノ班 for promotion
インナーやTシャツ、普段使いのファッションアイテムが安い!Amazon スマイルSALEでまとめ買いしたいオススメ商品は?
次のページ