「3年後にレギュラーが無かったら解散」という約束で、21歳でデビューしたお笑いコンビ「ココリコ」。順風満帆と思われがちな2人も山あり谷ありだったという。Huluのドラマ「うつヌケ」(29日に配信スタート)で主演する田中直樹さん(47)がどん底時代の秘話を明かした。
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――うつ病を患った人たちの体験を綴ったドラマ「うつヌケ」で主演されますが、漫画家・田中圭一さんの原作を読んでどう感じたか聞かせてください。
うつ病は遠いものだと思っていたんですけど、原作を読んだときに、いや、そうじゃないぞと感じましたね。誰の中にもその種はあるんだなと。僕もいま振り返るとこれまでの人生で何度も悩んで落ち込んでうつうつとする場面が当然何度もあったんですけど、それは“うつのトンネル”の入り口にいたんじゃないかと思ったんです。
――ココリコさんはデビューからテレビに出演するようになるまで早かったイメージがありますが、辛かった時期もあったのでしょうか。
この世界に入って、食べられるようになるまでっていうのは、やっぱりしんどかったですね。僕らは何の土台もつても無く大坂から東京に出て来て、たまたま受けたよしもと主催のオーディションに合格して、本当に勢いでスタートしたんです。そのままズルズルと26年経つんですけど、最初はこんなに厳しいとも思っていなかったんですよ。
単純にお金が無いんで、生活できないっていうのがまず辛かったですし、そこから、お金がないのは仕事がないからだ、仕事がないのはなぜだ……と、いろいろ考えちゃうんですよね。僕は相方の遠藤(章造)のせいにしていたし、遠藤は僕のせいにしていたし、お互いが相手のせいにしていました。
――遠藤さんとは小学生のときの同級生ですよね。仲が良いコンビという印象ですが、大きな喧嘩もしたんですか?
僕らは21歳でデビューしたので、年齢的にちょっと遅いなって話をしていたんです。だから「3年後に1分、1秒でもレギュラー番組を持てていなかったら辞めよう」と決めていて、23歳がちょうど3年間が終わるぐらいのときだったんです。それなのにレギュラーが無くて、その時が一番仲が悪かったですね。