でも20代の頃は落ち込んでいたり、うつうつとした気持ちをどう抜けていいのかわからなかったですね。精神状態もたぶん良くなかったと思います。この先どうなっていくんだろうとか仕事の不安でいっぱいで、身体は疲れているのに、目だけ冴えていて眠りたいのに眠れないみたいなこともありましたから。
当時、東北沢に住んでいて、下北沢が近かったのが唯一の救いでしたね(笑)。
いろいろ経験していくと、こんなこともあるな、あんなこともあるよなって思えるようになりますけど、当時は家にいてより一層落ち込んでいく感じ。少しキャリアを積んだから、いつまでもどよーんとしててもしゃーないなと何となく思えるようになってきたと思いますね。
――同じお笑い芸人さんや後輩から辞めようかなと相談されたら、どんな言葉をかけますか。
後輩は、事後報告ばかりで……。数々の後輩が辞めていきましたけど、この人に話してもって思われてるのかもしれないな。
僕自身は先輩にお世話になりましたよ。極楽とんぼの加藤(浩次)さんにかわいがってもらっていたんですけど、20代のしんどかった時期に「大丈夫だよ、お前らは」って言ってくれはったんですよね。根拠はわかんないですけど。そして、そう言ってくれはった先輩が、『とぶくすり』から『めちゃ2モテたいッ!』『めちゃ2イケてるッ!』と、どんどん仕事増えていくのを近くで見させてもらったんです。その人が「大丈夫だよ」って言ってくれたんだから大丈夫かもって思わせてくれたんですよね。そういう言葉がいまだに、とっても大きな支えになっています。
遠藤は同じ極楽とんぼの山さん(山本圭壱さん)に可愛がってもらっていたので、山さんからそういう言葉をもらっているだろうし、先輩たちからもらってきたものを僕も後輩に返したいんですよ。でも事後報告ばかりで……。
――後輩を大勢引き連れてワイワイやるタイプではないんですね。