
白いリボンのお嬢さん(写真)? いえいえ、実は孫娘の忘れていったリボンをのせた18歳のおじいちゃん猫です。名前はゴマ。この年になっても男前でしょ!と親バカな私です。
18年前、公園でカラスが4羽、植え込みの中をつついているのを見つけ、ワァーと叫んで追い払いました。のぞき込むと、手のひらほどの小さな子猫がいます。おいでと手を出すと、手のひらに乗ってきました。幸いケガもしていないので、懐に入れて、自転車で帰ってきました。
ミルクを少し温めてやるとみな飲んで、お菓子の箱の中でスースーと寝てしまいました。
先住の5歳のネコ姉さんは、寝ているゴマちゃんの頭をトントンたたいて、「あんた誰や」という顔をしていました。
それからネコ姉さんは、姉ちゃん姉ちゃんと慕うゴマちゃんにシャーシャー怒り、猫パンチを連発。何年たっても嫌がっていましたが、ストーブの前にいるときは並んで寝ていました。
ネコ姉さんは2年前に20歳で亡くなりましたが、死ぬまで頭はしっかりしていて、はってでもトイレに行こうと懸命で、体が動きにくくなってからも、ほとんど粗相をすることはありませんでした。
ところがこのゴマじいちゃんは、17歳ごろから頭が少しもつれてきて、どこでもちっこ、どこでもうんちになりました。
私が仕事に出かけている間は、台所と居間におしっこシートを30枚ほど敷きつめます。夕方帰ってきて、何枚シートを汚されていても、おしっこやうんちがしてあるとホッとします。
ゴマちゃんを見送るまでは元気でおらねばと思い、またこの子がいるから元気でいられるとも思い、日々、長生きしてねと語りかけています。
(樫本奈津子さん 石川県/73歳/自営業)
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