iDeCo(個人型確定拠出年金)は60歳まで掛け金を引き出せない。この資金ロックは、「何かしらの誘惑に負けて老後資金に手をつけてしまうことを避けられるという意味では、むしろメリット」とハルさんは言う。では、iDeCoの真のデメリットは?
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「あなたはiDeCoをやっていますか?」。私がツイッターでアンケートをとったら、回答者5999人のうち、「やっている人」は49.9%。
「やっていないがやる予定・やりたい人」は18.3%、「やっていないし、やるつもりもない」は31.8%でした。
アンケートのリプライ(返信)欄を見ると、「早期退職する予定だから、途中でお金を引き出せないiDeCoは……」という人がいました。
会社員がiDeCoをはじめるには、勤務先から「事業主の証明書」を発行してもらう必要がありますが、諸事情で依頼できないという理由で諦めている人も。ただし、事業主の証明書は2024年12月以降、廃止予定です。
私自身は勤務先の「企業型DC(確定拠出年金)+マッチング拠出」で投資信託をつみたてていますが、iDeCoはしていません。
ネット証券のiDeCoでは松井証券の品ぞろえが低コストなものも多く、いいなと思います。とはいえ、もし私がiDeCoをはじめるなら、結局は普段使っているSBI証券か楽天証券を選んでしまいそうですが(笑)。
それにしてもiDeCoさん、国民年金基金連合会に105円、信託銀行等に66円の月々の手数料は高くないでしょうか。この「謎の手数料」がiDeCoの第一の弱点だと思います。撤廃するか、算定根拠を明らかにしつつ減額してほしいと思います。
お役所体質が抜けない
iDeCoの次なる欠点は、手続きがいちいち紙ベースで、しかも面倒なこと。転職の際、iDeCoを新しい職場に移動させるだけでもたくさんの手続きが必要になります。一時的に失業し、再就職する場合などは、理解不能なほど煩雑な手続きになるそうです。