(1)朝目覚めると体がすごくだるく、砂糖が欲しくなる


(2)砂糖をとると脳が美味しいと感じる。幸せを感じ、45分くらい気分がハイになる。子どもっぽくもなる
(3)その後また体がだるくなる。集中力が低下しイライラする
(4)砂糖がまた猛烈に欲しくなる

 まさに、糖質中毒そのものです。

●メーカーが必死に隠したい不都合な真実 ――中毒になる「至福点」は計算され、御用学者に守られる

 続いてガモー氏は、アメリカに渡ります。そこでは、人々を砂糖中毒に陥れることで業績を上げている企業の実態を浮き彫りにしていきます。

 ある10代のアメリカ人男性は、砂糖のたくさん入った清涼飲料水を多飲したために、ほぼすべての歯がなくなっていました。

 もともと清涼飲料水は、アメリカでトウモロコシが生産過剰に陥ったことがきっかけで生まれたと言われています。余ったトウモロコシを無駄にしないようコーンシロップをつくり、溶かして人々に売りさばくことを考えたのです。

 そのときに、どのくらいの量を入れれば血糖値が上がって至福点に達するかも計算されています。つまり、企業の利益のためにあえて中毒をつくりだしたわけです。

 しかし、税金をたくさん納めている企業に対し、国や自治体が本気で規制に乗り出すことはできません。アメリカでは買収された学者が「肥満を呼ぶのは糖質ではなく脂肪だ」という説を垂れ流し、いまもそれを信じている人が世界中にいます。

 詳しくは書籍『医者が教える食事術 最強の教科書』で説明していますが、糖質をとることによって血中のブドウ糖が過剰になると、中性脂肪に形を変えて脂肪細胞などに溜め込まれます。これは生化学をきちんと学んだ者にとって当たり前の話なのですが、なかなかわかりにくいメカニズムです。

 それよりも、「脂肪を食べたから体に脂肪が溜まるのだ」と言われたほうが一般人には受け入れやすいでしょう。しかし、人間の体はそんなに単純ではありません。食べた脂肪がそのまま体に溜まるということはなく、むしろ脂肪は便に出てしまう分も多いのです。

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