「週刊文春」に連載中の人生相談「悩むが花」をまとめた一冊。10代から80代までの幅広い読者から寄せられた悩みや質問に対し、作家の立場を踏まえた絶妙な切り口で応じていて、著者と読者の年齢差とは無関係に興味深く読み進められる。
ある時は真面目に「私」として、別の時は「わし」に変身して容赦なく「バカモノっ」と斬り捨てる。その潔い姿勢は何とも心地いい。だが、深刻な相談に対しては、20歳のときに弟を海で亡くし、30代で前妻の女優(夏目雅子)を病で失い、東日本大震災で被災した経験をもとに説得力ある語り口で回答する。
酒やギャンブルの話題では、自身の失敗経験などをもとに「男としての自覚」を説く。男と女の違いにも触れ、女の偉大さと怖さを強調する。「女を舐めるな」と。
※週刊朝日 2017年9月1日号
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