「御社の規定で年収800万円になるのはむしろありがたいです。ただ、頑張って成果を出した場合は、評価してもらいたいと思っていますし、実際にそうなっていると伺っています。たとえば具体的に私が期待に応えられた場合は、どんなふうに給与は上がっていきますか?」
あるいは「スタンダードな成果を出している人の給与はどれくらいですか?」と聞いてみてもいいでしょう。
そうした質問に対する答えの金額を聞いて、「はあ……」と感じるか、「そんなにもらえるんだ!」とワクワクするかです(後者の場合はたいてい「このぐらいやらなければだめですよ」という但し書きがつきます)。
これは転職を決断する際の一つの踏み絵で、「はあ……」と感じたのであれば、その会社への転職はやめておいたほうが無難です。やはり「チャレンジができて新たなスキルを身につけられ、結果を出せば給与も上がる」とワクワクできることが大切であり、「成果を出せなかったらこの給与が続くのか……」と不安が先立つようではいけません。
また、「今はみんな給与が安いけど、全員で頑張って増やしていこう」という会社は、将来の年収アップという点ではかなり危険なパターンです。なぜならその企業が大きく成長できる保証はどこにもないからです。
そういう会社に自分の夢や目利きかけて行くならいいかもしれませんが、すぐに年収アップを期待して転職するのはやめておくべきです。
(株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)