アジア圏は仏教の「沐浴」に馴染みがある?

 アジア圏の場合、ほかの国よりも日本の温泉文化に馴染みがあるといえます。なぜなら、アジアで広く信仰されている仏教には「沐浴(もくよく)の功徳」という考え方があり、汚れを清めることは仏に仕える者の大切な仕事とされているからです。

 2013年、日本のスーパー銭湯グループ「極楽湯」の海外初拠点となる店舗が中国・上海に上陸すると、瞬く間に人気を博しました。お隣の韓国でも、少しずつ温泉文化が広がりつつありますが、やはりもともと毎日湯船に浸かる文化があったわけではありません。中国は国土が非常に大きいので温泉の数は相当あるように思いますが、温泉施設をオープンするには、法律の整備がなかなか追いついていないのが現状のようです。

『医師が教える温泉の教科書』(朝日新聞出版)
『医師が教える温泉の教科書』(朝日新聞出版)

※『医師が教える温泉の教科書』(朝日新聞出版)から一部抜粋

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