
同じく、関税交渉が続投の理由にはならないと言うのが、片山さつき参院議員だ。
「トランプ政権は今までの政権とは違う。そう思って、すべての国が日々刻々と対応しています。つまり、交渉で成立した内容が合意したものと違おうが違うまいが、その瞬間に起きたこと、トランプ大統領がつぶやいたことがその時の事実なんですよ。であれば、誰が担当大臣であろうが、首相であろうが、その連続性は問題じゃない。私は総会でそう申し上げました。総裁選を前倒ししたところで政治的空白にはなりません」
「党内がこんなにゴタゴタしていて、英霊に申し訳ない」
一方で、少数派とはいえ、石破総裁を擁護する議員もいた。鈴木宗男参院議員は、党内で急速に広がる石破おろしのムードに嫌悪感を露わにした。
「衆院選、都議選、参院選で自民党がなんで負けたか。裏金問題が一番ですよ。そこを仕切り直さない限り、なんぼ総裁選をやったところで持ちません。『総裁選をやれ』なんていうのはある種の権力闘争で、戦後80年を迎える時に党内がこんなにゴタゴタしていて、英霊に申し訳ない」
鈴木議員は、総裁選前倒しは「一部の議員が徒党を組んで、数で示し合わせて話し出したこと」として、その是非については8月末に党内で参院選総括の報告が出てから判断すべきだと強く訴えた。
「私自身、参院選では何人かの候補者の演説に立ち会って、選挙活動をしましたけど、ぼーっとして努力していない、私が握手していてもただ立っているだけなんて候補者もいました。本当に勝つつもりがあるのかと。ほかにも、SNSの活用が乏しかったとか、反省点が相当あります。こういったことをしっかり総括に出して、そのうえで、どうするのか考えるのがまっとうな議論じゃないかと」