第4位「北ウイング」  

「北ウイング」(ファン私物 撮影/中村隆太郎)
「北ウイング」(ファン私物 撮影/中村隆太郎)

 「北ウイング」が第4位にランクインした。明菜のデビューは1982年5月1日。今年のデビュー記念日に発売されたトリビュートアルバム「明響」では、一青窈が「北ウイング」をカバーしている。まさに歌い、語り継がれてほしい名曲中の名曲だ。

「飛行機で彼の元へ旅に出る感じがタイトルとマッチしてとてもロマンチックでカッコ良いので、語り継ぎたい」(60代・女性)

「これまでロック色の強い曲とバラードを交互で歌っていた明菜さんのイメージを、いい意味でぶち壊した感があります」(40代・男性)

「まるでドラマのような情景が浮かんでくるのと、メロディーラインがたまらなく好きです」(50代・男性)

「北ウイング」には、そのサイドストーリーに、歌手・中森明菜の堂々とした姿がある。

「詞、曲ともにドラマティックで大人っぽい。明菜様が『北ウィング』を歌っていらっしゃったのが当時18歳ぐらいだったと思うが、今見ても貫禄がある」(50代・女性)

「明菜さんが曲名を自ら変更して出した曲。10代の女の子が大人に意見を言えるマインド。強い気持ちを今の若者も持って欲しい」(50代・男性)

 昭和の歌謡曲が凄いのは、小中学生も虜にしていたところだ。中森明菜の「北ウイング」もそう。

「たった5分ほどの曲に、映画を1本観たような物語がある。歌唱力や美しさ、可愛らしさで語られがちですが、表現力こそが明菜さんの明菜さんたる所以。当時中2でした」(50代・男性)

「当時、自分はまだ10代、大人の恋にあこがれていた時期でした。彼の元へ一人で旅立つ心情が明菜さんの歌声でグッときました。飛行機を降りて彼の胸に飛び込む…それが返事よ…痛いほど気持ちがわかります。ずっと秘めてた気持ちを受け止めてくれる彼との再会。遠距離恋愛をしている若い世代にじっくり歌詞をかみしめながら聴いてほしい一曲です」(50代・女性)

第3位「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」

「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」(ファン私物 撮影/中村隆太郎)
「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」(ファン私物 撮影/中村隆太郎)

 いよいよTOP3、第3位は「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」。多くの国民に愛された楽曲の証として85年に「第27回日本レコード大賞」で大賞を受賞している。もちろん、楽曲そのものの評価も高い。

「最も中森明菜らしいエキゾティックで魅惑的な楽曲。19歳でのリリースなのに歌唱力&表現力の高さが見事、すでにアイドルの域を超えていた」(50代・男性)

「中森明菜の歌唱力を最大限に感じられる曲。明菜本人が、最後のアモーレx3回はハードだと言っているが、歌い上げる曲はパワフルで抑揚も素晴らしい」(50代・女性)

「初めてこの曲を聴いた時に、何故かサンバのリズムに、身体が自然に踊り出す感覚を感じた。それまで、リオのカーニバルに何の興味も無かったが、頭の中にその映像が浮かび感動した」(60代・男性)

 振り返ると、日本レコード大賞受賞が10代だった中森明菜。そこまで上り詰めた一曲として「「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」を多くの若い世代にお勧めしたい声が集まるのも納得できる。

「一曲に絞るのは無理な話なのだけど、中森明菜を知らない方に先ずは一曲というところで、ミ・アモーレを。19歳でこの貫禄と歌唱。時代のトップを走りながら、常に新しいことを試み続け、闘い続けてきた彼女の序章を聴いて、観て、感じて欲しい」(50代・女性)

次のページ