
カブス傘下3Aアイオワを退団した前田健太が、ヤンキースとマイナー契約を結んだことを公表した。前田は8月3日に自身のインスタグラムのストーリーズを更新し、次のように説明している。
〈今回オプトアウトという 日本ではあまり聞き馴染みのない権利を使用して 移籍する事になったのですが 日本の記事には自由契約の文字もあったりしたからなのか たくさんの心配の声が届きました。 カブスとの契約には自分から契約破棄ができるオプトアウトという権利が毎月あり、今回僕が行使したのは 最後のオプトアウトの権利のタイミングでした!〉
そして、こう続けた。
〈なので前向き、ポジティブな発表なはずが 悪い方に捉えられている方、心配してくれた方が多く きちんと説明するのも公式に次のチームが発表されるまで 書けなかったのでこのタイミングになりました。 なので引き続き僕の戦いは続きます!〉
前田はツインズ時代の2021年シーズン途中に右肘のトミー・ジョン手術を受け、22年はリハビリに専念。23年に復帰して6勝8敗の成績をあげると、オフにタイガースと2年契約を結んだ。米国に渡って10年目の今年は、タイガースで先発ローテション入りできず、中継ぎに配置転換されたが、7試合登板で防御率7.88と結果を残せず自由契約に。その後、カブスとマイナー契約を結び、3Aで12試合登板し3勝4敗、防御率5.97をマーク。直近では7月29日のパイレーツ傘下の3Aインディアナポリス戦に先発し、6回4安打7奪三振1失点と好投、無四球で制球力が光った。
「カブスに移籍した序盤は打ち込まれる登板が続きましたが、7月以降は安定感を取り戻していました。課題だった直球も150キロ以上を計測しています。メジャー昇格のチャンスを模索してオプトアウトを行使することは決して珍しくありません。驚きだったのは移籍先がヤンキースだったことです。ヤンキース先発陣は若返りを図っている最中で、食い込むのは厳しい。ロングリリーフやブルペンデーで登板機会が巡ってくる可能性があるので、準備をすることになるでしょう」(米国駐在の通信員)
前田はシーズン途中での日本球界復帰ではなく、あくまでメジャー昇格を目指す道を選んだが道は険しい。そして気になるのは、来年以降の去就だ。