ラサール石井氏(撮影/川口穣)
ラサール石井氏(撮影/川口穣)

応援してくれた「芸人仲間」

 石井氏は渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で1980年に芸人デビュー。その後、俳優、声優、脚本家や演出家など芸能界で幅広く活躍してきた。一方、こうした芸能人の選挙出馬には「票寄せのタレント候補」という批判も付きまとう。

――芸人出身の政治家としては、横山ノック氏や東国原英夫(そのまんま東)氏、水道橋博士氏などが知られます。一方で、いわゆる「タレント候補」には批判もありますがどう受け止めていますか。

 これまでの芸人出身の政治家も皆さんそれぞれ、理想に燃えてやっていらっしゃったと思います。僕の場合は10年くらいは政治的なことを言っていたし、ずっと考えていました。突然誘われて出たわけではなくて、本気ですよ。周囲からも、「いつか出ると思ったよ」というような反応が多かったと思います。

――芸人仲間からの応援や励ましはありましたか。

選挙前には、リーダー(コント赤信号の渡辺正行)が、「小宮(孝泰)と一緒に応援行くよ!」って言ってくれて、勇気付けられました。結局リーダーはテレビのレギュラーがある関係で応援には行けないってことで、小宮だけ来てくれました。でもすごく気にしてくれていて、投開票日も「まだかまだか」って。結局当確が出る前に寝ちゃったみたいですけれど(笑)。佐藤B作さんは当確が出た4時くらいまでずっと起きて見ていてくれていたそうです。角野卓造さんなんかも、選挙中すごく応援してくれてうれしかったですよ。

――国会議員として、芸人の経験が生きそうな場面はありますか。

芸人のほか、俳優や演出家もやってきましたから、言葉を尽くして語り掛けて、聞いてくれる人に訴求していきたいですね。国会質問では笑いの要素は封印しますけれど、全国行脚して、対話、タウンミーティングみたいなことをするときはスタンドアップコメディー的な要素も入れて、わかりやすく伝えていきます。

(聞き手・構成/AERA編集部・川口穣)

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