
「片づけ終わる頃には、すごく健康的になっていました! 体調が安定すると、気持ちも明るくなって、『元気になったなぁ』って実感したんです」
一人でやる片づけは孤独を感じやすい作業です。でも、仲間がいることによって楽しみに変わっていきました。
「自分が頑張ったことをシェアできることが励みになって、最終的にはすごく楽しかったって思えるようになりました!」
家の中を片づけ終えた亮子さんには、時間の余裕も生まれました。日々の隙間時間できれいな状態をキープすることが習慣にできたので、わざわざ片づけのために時間をつくる必要がなくなったのです。
そして、最初に掲げていた理想の生活――「家族が起きる前に、きれいな部屋でゆっくり本を読む朝の時間」も叶えられるようになりました。
「片づけって、家がきれいになる以外の副産物がすごくあるんですね。私の場合、時間の余裕もそうだったけど、なんといっても健康になれたこと。まさか、片づけたら元気になれるなんて、思ってもいなかったです」
実は亮子さんが片づけようと決めた背景には、もう一つ大きなきっかけがありました。父親が亡くなり、住んでいた部屋を片づけたことです。

「父の部屋を片づけたとき、『ここから自分の人生をリスタートしよう』と思ったんです。片づけも、最初はできるかどうか不安だったけど、やってみたらできた。じゃあ、これからは自分がやりたいことをやってみようと思っています。一歩踏み出すことって、すごく大事ですね」
そう話す亮子さんの笑顔は、輝いているように見えました。私が最初に「どのような生活を送りたいですか?」と問いかけた当時とは、まるで別人です。
「目標に向かって一歩ずつ動いていると、人とのつながりもできて、おもしろいくらい物事が進むんですね」
今の亮子さんの目には、かつて思い描いていた理想の暮らしのように、次に目指す自分の姿が浮かんでいることでしょう。そのゴールを達成したときの笑顔を楽しみに、リスタートした亮子さんの人生を、これからも応援しています。
